前回、理事長通信VOL.11の続きになりますが、現在、一般社団法人資質表現教育協会の会長代表理事岸上興自29代理事長と副会長の田口先生を中心としたSPC GLOBALが、自民党下村代議士を中心に開催されている『教育立国推進協議会』に民間枠で参加しています。
その『教育立国推進協議会』で論議される大きなテーマが2つあるらしいのですが、一つは『Well-being』(ウェルビーイング)で、もう一つは『Reskilling』(リスキリング)というテーマです。前回VOL.11では『Well-being』(ウェルビーイング)の話を展開させていただきましたが、今回はもう一つの『Reskilling』(リスキリング)に関して考えてみたいと思います。

皆さんも当然周知しているように、日本の現在は少子超高齢化であり、人口は右肩下がり…総務省発表の日本の人口推移をみると、2050年には9,515万人となり、約3,300万人(約25.5%)減少し、4分の1の人口が減る予測です。
尚且つ、労働人口(生産年齢人口15~64歳)は?というと、我が国の生産年齢人口(15~64歳)は1995年をピークに減少しており、2050年には5,275万人(2021年から29.2%減)に減少すると見込まれています。

そのような現状の中、国力を維持し生産性を高めるには、DX(デジタルトランスフォーメーション)を用いながら、年齢を重ねても働けるように、ITをはじめ新たな教育をし直し、能力を身に着けさせ、年齢を重ねても時代に合わせた仕事ができるようにすることが、日本を強くすることである。という事で、『Reskilling』という考え方が生まれました。つまり『Reskilling』という言葉の裏側には、実はITなど高齢者が苦手な分野を新たに勉強しなおす、という方向性が込められているのです。

しかしながら、DX化に遅れを取っているこの業界に、この考え方をあてはめると、どのような解釈になるのでしょうか?DX化に際し、AIやIT技術の知識も必要なこともありますが、核となるこの業界の仕事は人と触れる事であり、人と接すること、なので、お客様のニーズに応える技術や知識、そして生産性につながるオペレーションなど、現状をさらに良くする『Reskilling』が必要ということになります。多分に漏れず、理美容ビューティー産業も少子超高齢化を迎えるにあたり、年齢を重ねてもお客様に喜んでいただける知識や技術の再習得、今現在理美容師ビューティースタッフとして頑張っているスタッフさんへの新たな知識や技術トレーニングなどを提供して生産性を高める学びが必要となります。つまり、労働人口減少が迫っている未来に対して、もう一度、今の知識や技術を見直す時間帯に来ているというのが現状です。単純に言えば、ベテラン技術者たちの勉強会する機会がもっと必要!という言い方にもなります。

SPC GLOBALではそのような機会を多く作り、さらなる時代に対応する策も練っていきたいと考えています。
約1,450名の大所帯である我々は、歴史が長い分、老若男女、多くの技術者が存在し、たくさんの成功事例や次世代につながるヒントが転がっています。そのような多くの事例やヒントを収集して実際に学びの場を提供することで、次世代に向けた業界の在り方を変えるチャンスを生み出したいと考えています。日本を強くするため、業界を強くするため、自社を強くするため、社員と共にもっと豊かに、幸せになる為に『Reskilling』というワードを意識して明日からの取り組みを変えていきましょう。