三重県鈴鹿市でWAVEとNatureの2店舗を父から継いだ長島周平さんがめざしているのは価値を提供するサロン。
「常に最新最高のビューティーパートナーとして人々を幸せにする」という理念を掲げて、新しい体制づくりに取り組んでいる。

はじめに手をつけたのが労務改革。
事業承継して、コンセプトを変えるにあたり、旧来の働き方のままでは従業員に対して「変わる」意識づけができないと感じていた。
2019年から2020年にかけて、週休2日制、残業時間の見直しなどを完了。
労務改革から手をつけたことで、スタッフも確実に変化を感じ取っている。
経営者が変わることから始めて、経営者・スタッフの双方が約束を遂行できる環境を整えたというわけだ。

そこに、昨年からのコロナ。売上の落ち込みは避けられなかったが、今年は最新最高の方向にメニューを絞り込む年と位置付けている。
エイジングケアにも着目しているなかで、折りよくヘアケア商品もアップグレード。
最高のものを提供していくというコンセプトにも合致したことで、スタッフにとってお客様への提案がしやすくなり、1-2月は店販が前年比230%の伸びも見せた。

スタッフの働く環境を整え、お客様にはよい経験をしていただくことで、サロンにも利益が循環する三方よしの体制を整えている。

実際、単価の低いサービスを選んだお客様ほどリピートせず、高いサービスを選んだお客様の方が長続きするという感触も得ている。
無理に予約をとらない、詰め込まないようにすることで、スタッフはゆとりをもって仕事に取り組むことができ、お客様にはよりよいサービスを提供することができる。
お客様は予約が入らないという経験を「人気がある店」と捉える好循環。

事業承継によって新時代への切り替えに成功した事例と言えるのではないだろうか。

<取材協力>
WAVE/Nature(三重県鈴鹿市)
http://hair-wave.com/

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