今年(令和3年)、奈良県の女性活躍推進部門で表彰企業となったのが、同県南部を中心に美容室3店舗、髪染め専門店、まつエクサロンの計5店舗を展開する株式会社LINK’S HEART。
2006年に2店舗目をオープンしたものの、半年で2000万円の赤字を抱える事態となったことがきっかけで業務改善を進め、奈良県を代表する企業の一つになったのです。

代表の辰巳正彦さんは、労働環境を改善することで活路を開こうと考えました。
資金を外に向かって使うのではなく、内に向けて使うというパラダイムシフトです。

2006年に社会保険を導入。2009年に美容室内に託児所を設け、保母さんを配置したことで、奈良県の知事賞を受賞しました。
これを機に、奈良県の公式HPに託児所完備の美容室と紹介されるようになり、ハローワークのマザーズコーナーで、美容師資格を持つ女性に、まっさきに紹介される美容室になったのです。

しかし、赤字転落の影響は大きく、「5年ほどは本当に苦しい日々だった」と辰巳さん。
その後も売上を伸ばしながら、徐々に体制を整えて、2016年に1日8時間労働の時間短縮導入を達成しました。

このために行ったのは、次回予約率を上げること、お客様からの紹介を促すこと、客単価を上げることなど。中でも大切なのが、スタッフの人間力を上げることでした。

人間力とは、本人の魅力と技術力の両輪です。毎週火曜日は閉店のうえ、お弁当を用意し、有給で技術力とカウンセリング力の向上を図り、理念の勉強会をするなどして、コミュニケーションも深めていきました。

さらに2018年、売上が目標額に達したところで有給休暇を導入。
辰巳さんは、バランスシートをにらみながら確実に労働環境の改善を進めました。(続く)

<取材協力>
株式会社LINK’S HEART(奈良県)
https://links-nara.com/

☆★★☆BE-BAR主催!無料オンラインセミナー開催☆★☆★
社員・スタッフの離職にお悩みの経営者必見!

『創業7年でサロン38店舗、社員数300名に! 社員が定着する組織運営とは 〜夢・ロマンと安心安定に二極化する経営マネジメント〜』

2021年7月20日(火) 20:00〜21:30
詳しくはこちら
https://www.facebook.com/events/296498862174477