大分県大分市で美容室Raviをはじめ、ネイル店、ステーキハウス2店舗を展開する椎原誠二さんは、コンプレックスを糧に事業を広げてきた経営者。28歳で美容師として独立した際の資金はわずかに70万円だったとのこと。貧乏を脱却したいと奮闘する波乱万丈の日々、持ち前の行動力と縁に助けられて今に至ります。

椎原さんが美容師で頑張るしかないと思い定めたのは20歳の頃。
10代で美容師免許を取得し、2店舗でアシスタントを経験したのち、覚悟を決めて株式会社として多店舗展開をしている美容室に入社しました。

24歳で副店長から店長に。前の店長が独立するタイミングで、他店から別の店長を据えられそうになり、社長に直談判して店長の座を掴み取りました。
そして、縮毛矯正に特化した店として、業績を3倍にまで伸ばしたのだそうです。
客単価28,000円という高額サービスでしたが、タレントを起用した会社の宣伝もあって人気はあり、客数を伸ばせば売上が大きく伸びると頑張った結果でした。

この体験から「頑張れば人生が開ける」と実感。人生で初めて自分を肯定できた瞬間でした。
資金70万円、28歳で独立したのは「貧乏から脱却したかったから」。
13坪にセット面4席の店を4人体制でオープンすることにしたのですが、店舗の契約段階で、家族に保証人となることを拒絶されるという事態に。
椎原さんは6人兄弟の末っ子。兄に頼ったところ、過去の素行から信用できないと断られてしまい、途方にくれることになったのです。

助け舟を出してくれたのが、美容機材卸会社の社長。
店長として活躍していた姿を見ていたこと、新店オープン後も顧客として取引があることから、保証人を引き受けてくれました。
店舗は壁のペンキまで自分たちで塗り、美容機材はすべて中古品というスタートでした。

<取材協力>
美容室Ravi(大分県大分市)Just Nail明野アクロス本館1階店・Ravi店/やっぱりステーキセントポルタ中央本店・トキハわさだタウン店
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