押野成人さんは、山形県と宮城県仙台市に美容室15店舗を展開する株式会社志乃屋の代表取締役社長。来年(2022年)には50周年を迎える企業を躍進させるべく、「社員はもっと報われていいはずだ。もっと報われる方法があるはずだ」という想いを軸に、二人のマネージャーとともに、生産性と待遇の向上に取り組んでいます。

押野さんが帰郷する2年前の2011年、株式会社志乃屋の技売単価は3,700円で、客数減少、求人難に苦しんでいたとか。フランチャイズからも撤退して、直営店11店舗としました。

そこから、再現性・スタイル提案・賞美期限・サービスの4Sの導入、社会保険の再完備と合わせて料金改定、ベストマッチングの提案業態に変えることで、2015年には全店舗平均の枝売単価を5,600円に、事業承継した2016年には6,300円、去年(2020年)は7,800円と上げ、さらに改革を進めています。
この間、新たに5店舗を出店し、単価9,000円超で安定してる新店舗もあるそうです。

躍進の鍵となっているのは、人材だと押野さんは言います。
2016年に実質的な事業承継をするタイミングで、それまでのマネージャーが独立、新たに2名をマネージャーに昇格させ、右腕・左腕として3人揃って新体制をスタートできたことが大きかったそう。

代表である押野さんの役割は、「頑張っている社員が報われる企業に」といった方針の決定と銀行対応が中心。現在29歳の右腕マネージャーは、11店舗を統括、各店長とコミュニケーションを図り、会議を開催してキャンペーンを企画するなど売上に責任を持つ立場。同じく29歳の左腕マネージャーは、教育担当として、人と組織を育てるために、アカデミーの運営やメーカーの技術講習の導入、求人や採用を受け持つなどしています。

人材が揃い、機能することで、組織は目的を達成するために邁進することができる、と押野さん。3人に、利他の気持ちと愛社精神が共通していることが強みと語ってくれました。

<取材協力>
株式会社志乃屋
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