森浩史さんは、広島県広島市で、美容室「emotion」「le Lien」「Lien amour」「tronc」の4店舗を展開する株式会社growingの経営者。銀行からの借入金を元手に、3人でスタートしたサロンは社員25名にまで育っています。
当初の借入金は900万円、広告費を月額50万円以上かけたので、当初3ヶ月は赤字も月額50万円ほどになり、300万円を追加借り入れしたそう。
4ヶ月目に売上は1.5倍になったものの、スタート時に雇用したスタッフが離職。夫婦2人になって、利益は残っても、店を回すのに手一杯となるなか、スタッフは採用しても辞めてしまうということが続きました。
次第にスタッフが定着するようになって、経営が軌道にのったと感じるまでに2年ほどかかったそうです。
それでも、3年目から現場を離れる体制へと移行。4年目には完全に現場離脱を果たしました。理美容経営者の勉強会SPC GROBALの先輩たちから、経営者が現場を離れることが規模拡大につながると聞いていたからです。
現場を離れる前は、スタッフに対して「もうちょっと頑張れるだろう」という意識だったのが、「頑張ってくれて、ありがとう」に変わったそう。
スタッフから「こんなに忙しいのだからオーナーも手伝ってくれればいいのに」などの不満が出て、現場に戻るケースも多いと聞いていたため、指名のお客様もすべてスタッフに任せて、森さん自身の売上は「0」にしました。
そして、独立5年目に2店舗目をオープン。1店舗目と同規模のセット面6席にシャンプー台3つで、会社は10人体制になりました。
さらに1年半後に3店舗目をオープン。こちらはやや小さく、セット面5席にシャンプー台2つです。2店舗目までは、何かあれば自分が現場に戻ればいいという気持ちがあったそうですが、3店舗になると、オーナーひとりではどうにもならないと覚悟が決まり、スタッフが働きやすい職場づくりを推進してきました。
<取材協力>
株式会社growing(広島県広島市)
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