新潟県上越市の京美容室は昭和30年開業。
その店は店名を変えて長女が引き継ぎ、次女である関原英里子さんは1993年に独立、京美容室の名前を受け継ぎました。
一人で立ち上げ、美容室3店舗、エステ事業、ブライダル提携数社にまで事業を広げましたが、
「その実、今から10年前までは、いわゆるブラック企業だった」と言います。
開業初期から長く働いているスタッフもいるものの、当時はスタッフの入れ替わりが激しく、3日で辞めていったスタッフも。
関原さんは、一念発起して経営の勉強を始めました。
最初にしたのが、現場を離れて経営に専念することでした。
異業種交流会に参加するようになって、ふつうだと思っていた美容業界はおかしいと気づきました。
社会保険労務士と知り合ったことで、労働基準法を学び、
一般企業並みの労働環境に変える中で美容業界の常識は社会の非常識なのでは、と。
当社に入社を希望してくれるスタッフの親御さんから「美容師なんて・・・」と言われていることにも問題を感じていたとのこと。
一生懸命に勉強して、誠心誠意働いているのに、そう言われてしまうことにです。
関原さんは美容師の社会的地位を上げたいと考えるようになりました。
社会保険労務士を顧問に迎え、現在は、一般企業と同じように就業規則を作り、給料の定期昇給を行う、講習は日中の営業時間内に行う、営業に必要な機材は基本、会社が支給するなどしています。
こうした取り組みが認められ、新潟県の女性活躍推進委員としても活動されています。
コロナ禍では、行政に対して、美容業は飲食店等にまさる濃厚接触業であり、経営に苦しんでいること、売上20-40%減で頑張っている店舗にも救いの手を差し伸べて欲しいと訴え、県に補助金を設定してもらうことにも貢献されています。
<取材協力>
京美容室(新潟県上越市)
https://www.kyo2.info/
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