加藤武彦さんは、愛知県豊橋市で、設立20周年となる株式会社エイティーンインターナショナルをはじめ、3つの企業、2つの事業協同組合、企業主導型保育園、学校法人を展開する経営者。今でこそ、美容業界を牽引するひとりですが、独立当初は経営知識ゼロでした。

独立出店のために銀行でお金を借りようにも、銀行では話にならず。国民金融公庫を利用するとよいこと、保証人が必要なことなど、一から実践で学ぶ状態だったそう。

両親は保証人になり得なかったので、親戚にお願いして回り、断られ、結局、父親の古くからの友人で東京に住む夫婦が保証人を引き受けてくれて、独立に漕ぎ着けました。

独立前の30歳でSPC GLOBALに入会。31歳で独立出店し、2年後に2店舗目をオープン、法人化したところで、窮地に陥ることに。
「今なら手の打ちようがわかるし、それほど大きなつまずきではないと考えられるが、今日までの経営経験の中で精神的には最もきついと感じた体験だった」とのこと。

右腕として一緒に頑張ってきた男性社員が悪性リンパ腫を患い、わずか半年で亡くなるという不幸に見舞われたのです。同時に、左腕のポジションにいた女性社員はうつ状態になって辞職。4月の2店舗目オープン直後から病を発症した男性社員が10月に逝去と、一緒にひた走ってきたメンバーを失い、両親の店舗を含む3店舗にスタイリストが1人ずつしかいない事態となったのです。毎月の支払いが済むと、生活費として残るのは1万円のみといった状況が半年ほど続いたそう。

幸いにもスタッフの応募はあって「奇跡的に回復」。その時に採用した人の中には今も会社を支えている人がいます。また、一部は10年ほどで独立したり、結婚・移住で辞職。そのすべての社員を「助けてもらった人たち」と加藤さんは受け止めています。

この頃の記憶にあるのは、連日、一緒に練習して、カラオケで歌い、食事をし、朝練習に集まり、休日も一緒に遊びと一丸となっていたことだそう。

ちなみに、この時、急逝した社員のご両親からは「ニート傾向にあった息子が、朝早くから夜も遅くまで、本当に楽しそうに働くようになっていたから」と、死亡保険金を会社で使ってほしいという申し出もありました。
この運転資金があったら助かると思ったものの、加藤さんは「本当に困ったらお願いします」として断りました。「信頼し、応援してくれる人がいることが嬉しかった」と話してくれました。

<取材協力>
株式会社エイティーンインターナショナル(愛知県豊橋市)
https://www.eighteen-international.com/

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